ビタミンについて
 

ビタミンA
食品で言うと動物性のものに多く含まれているビタミンAは、サプリメントのなかでの脂溶性のビタミンに分類され、過剰症には注意が必要となります。
このAとほぼ同じ働きをするのが、緑黄色野菜に多く含まれれているβカロチンです。βカロチンは一度肝臓に蓄えられてから必要な分だけビタミンAに変化し、さらに残ったβカロチンはガンなどを予防してくれます。サプリメントで摂取する場合は、ビタミンAより抗酸化作用が強く蓄えが利くβカロチンのほうがよいのですが、他のカロチンが混同されているミックスカロチンをお勧めします!!
βカロチンは皮膚・粘膜・目の働きに関与しており、「口内炎ができやすい」「胃腸が弱い」「痔や魚の目ができやすい」「目が疲れやすい」という方は補給するとよいでしょう。予防効果は期待できますよ!


ビタミンB群
ビタミンB群にはB1・B2・B3・B6・B12・パントテン酸・葉酸・ビオチンの8種類があります。
このうち5つは、自分の体の中にある腸内細菌叢で合成できます。B群は神経や精神に関わる栄養素で、イライラしやすかったり落ち込みやすい時は不足している可能性が高いので、補給が必要でしょう。
Bタリンはノータリン」と覚えるといいと聞いたことがありますよ、、、。(^^)
また糖の代謝には全種類使われますので、全8種類入ったBコンプレックスがお勧めですね!
それ以外に「アレルギー」「目の働き」「学習能力」「口角炎」「先天性異常の現象」「糖尿病の血糖コントロール」「免疫機能の正常化」などの多彩な機能を持っています。水溶性ビタミンなので朝摂ったものは夕方には尿として体外に排出されてしまうので、朝夕の補給をお勧めします!


ビタミンC
私たちの体にはビタミンCを1500ミリグラム蓄えられるプールがあります。しかし、タバコを一本吸うと25
〜100ミリグラムのCが壊れ、一日20本喫煙する人なら500ミリグラム〜2000ミリグラムの消費になります。するとプールされているCは赤字になってしまう可能性があるのです。
またドキッとした一瞬のストレスに対し、人間の体は副腎という器官から抗ストレスホルモンを作り出します。そのストレスに負けないように対抗するには、何とドキッの一瞬で500ミリグラムのCが消費されるとも言われています。ですからプールされたCに頼らず、一日に最低所要量の100ミリグラムは当然として、理想摂取量の1000〜1300ミリグラムは摂取したいところです。
ちなみにCが不足しているとストレスに負けて胃が痛くなったり、心身症になったり、また別の形で現れてくる場合もあります。過剰症は基本的にないのですが、便がゆるくなる可能性もあるので、もしゆるくなるような場合は乳酸菌を含むものと一緒に摂りましょう。
(人体実験では15グラムつまり、15万ミリグラムを摂取しても異常は確認されなかったということです。
ビタミンCもB群と同じ水溶性ビタミンですから、朝夕の2回に分けて摂取することをお勧めします。
特に「便秘しやすい」「日焼けしたくない」「風邪をひきやすい」「ストレスが多い」「タバコを吸う」という方には有効でしょう。


ビタミンD
ビタミンDは脂溶性ビタミンで、このDが不足するとカルシウムは骨に定着できません。できればビタミンD
とカルシウムはセットで摂取した方がよいでしょう。病院でもビタミンDは、骨粗鬆症の治療薬として処方されています。特にビタミンDは、妊婦および授乳婦は一般成人の所要量の2倍、0〜6歳までの幼児は4倍も必要となります。過剰症がありますので所要量は2.5マイクログラムで、上限は50マイクログラムまでにしましょう。
一般的に日光を浴びると皮膚で合成されるビタミンDですが、日焼けをしすぎると反対にDの合成能力は落ちるので注意が必要です。


ビタミンE
別名「食べるお風呂」とか「老化予防および若返りのビタミン」と言われているのが、このビタミンEです。
末梢の血管を開くことにより循環を改善し、冷え性・肌のシミ・たるみなに有効です。また抗酸化作用が強く、ほとんどの成人病に有効です。昔は高脂血症の治療薬として第一選択薬であったのは有名な話しです。
所要量は成人男性で8ミリグラム、保健量は100〜300ミリグラムです。合成のEと天然のEを比較した場合、その効力は天然のほうが2倍近く強いと言われています。見分け方としてはボトルの表示でd-αトコフェロールと書いてあれば天然、dl-αトコフェロールと書いてあれば合成です。
過剰症の報告はありませんが、800ミリグラくらいまでにととめましょう!


ビタミンK
血液を凝固させる因子の補酵素で、足りないと出血しやすくなります。基本的には腸内の細菌叢で合成されるのでまず不足することはありません。しかし生まれたばかりの赤ちゃんは腸内細菌がないので不足しやすく、稀にに消化管出血を起こすことがあります。(新生児メレナと言います)
ビタミンKは骨粗鬆症にも有効です。骨の70%はたんぱく質でできていますが、このたんぱく合成にKが不可欠なのです。これもDと同様、薬として病院で処方される場合もあります。腸内細菌を殺してしまう抗生物質を長期服用している方は、不足する可能性がありますので注意してください。病院の薬でワーファリンなどの抗凝固剤を服用している方は、Kの摂取は控えてください。Kは納豆にも含まれています。

まとめ

A・B群・C・D・E・Kの6つのビタミンは、老化や成人病の原因として話題になっている活性酸素にも関与しています。
活性酸素とは呼吸によって体内に取り込まれた酸素が、何らかの炎症や急激な血流の変化によって酸化された時に発生する毒性の強い物質です。これが遺伝子や細胞そのものを傷つけ、成人病や老化を促進させるわけです。活性酸素と体内で戦ってくれる物質を「スカベンジャー」と呼ぶのですが(発掘あるあう大辞典で紹介されてます)、その代表ビタミンB2・C・E・βカロチンなどです。
個々のビタミンで防御するより同時に摂取したほうが防御力が何倍にもなることが分かっていますので、ビタミンは総合的にまとめて摂取したいところです。
そういう意味でマルチビタミンなどのサプリメントをお勧めします。
ビタミンは合成から天然まで多種多様です。個々の説明でも言いましたが、ビタミンそのものの持つ効用を期待するのであれば食品から摂るのが一番いいのです。
食品により近いサプリメントを摂ることをお勧めします!

 
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